酒を・・・(あと15回)

「酒を飲まない人は人生の楽しみの半分を知らない」 っていうね、じゃあ、後の半分は何でしょう? 探してみましょか、いっしょに。
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33 Pの悲劇

2005年08月31日 (水) 23:54 * 編集
newpc

今、私はPCの前にいる
PCは数年前に比べ、ずいぶん安くなった
とはいえ、おいそれと簡単に購入できるものではないのも確かだ

世界は広い
数万から数十万する買い物だ、しかもノートパソコンは驚くほど小さい

今まで私は3台のPCを買った
買ったばかりのパソコンの箱を持ち帰る
通信販売で買ったPCもある
いずれにせよ箱を明け、初めて電源ボタンを入れるときの気持ちは
独特だ

なにやら期待感を漂わせる

全世界でいったい何台のPCが存在しているのだろうか?
おそらく数億台に違いない

仮に全世界に今まで10億台のPCが出荷されたとしよう
10億台あれば10億回の「初めての電源ボタンを押す瞬間」
が存在する
私が注目したいのはそこで何が起こっているか?である

大半は何もトラブルが起きずに新しいPCライフがスタートする
今までとは格段のスピードで動くマシン

快適だ

しかし極々僅かであるが、悲惨な状況に陥る場合もあるだろう
なんせ10億台である、いかなるケースも存在するだろう

「初めて電源ボタンを押したら、壊れた」
これは厳しい、期待感もあったものではない、初めての電源ボタンを
押すこの瞬間が一番嬉しい瞬間
といっても過言ではないのに、あんまりだ

これが「通信販売で買ったPCが届かない」のであればまだ諦めも付く
期待感がピークに達してないからだ

モノがあるのに使えない

このもどかしさが悲劇をより演出する
これを「Pの悲劇」と名づけよう

しかし10億台もあればこういうケースは数百台はあるのではないか?
私が求めているのは「もっと悲惨なPの悲劇だ」

「初めて電源ボタンを押したら、火を噴いた」
これは壊れるよりも悲惨だ、何より危ない、期待感は一瞬にして
パニックとなるだろう

しかし、PCはもともと熱を発する電子機器だ、考えたらない
わけではない
何しろ10億台だ、こういうケースは過去に数十台はあるのではないか?

もっとよく考えてみよう、初めて電源ボタンを押すという期待感
の極みは初めてPCの箱を開ける瞬間とほぼイコールだ
初めてPCの箱をあけ、ビニルに包まれた真新しいPCが顔を出す
礼儀正しい人間ならばこういわずにはいられない

「こんにちは」

もちろん野球部出身ならば

「ちわっす!」だろう

話がそれた

その初めての挨拶が出来ない状況は悲劇だ

つまり
「初めてPCの箱を開けたら、箱だけだった」
Pの悲劇だ、だれがなんと言おうとこれは悲劇だ

箱があるのに中身がない、これを悲劇といわずして、
何が悲劇というのだ?

だが世界は広い、まれなケースであるがいままで数台はありうる話だ

次の場合はどうだろう
想像してほしい
「初めてPCの箱を開けたらコンニャクが箱いっぱいに入っていた」

考えうる最も悲惨なPの悲劇はこういう場合ではないか?

これより悲惨な悲劇はこれしかないだろう

「さっきコンニャクを食べたばかりだった」

Pの悲劇だ、最悪だ

初めてPCの箱を開けるときは注意した方がいい
もちろんまかり間違ってもコンニャクを食べた後は注意が必要だ
悪いことは言わない

世界は広い、何がおこるかわからない
油断もすきもあったものではない

Pの悲劇はこのことを我々に教えてくれる

34 出来る男は一味違う

2005年08月30日 (火) 23:03 * 編集
goldbrend

男子たるもの、仕事の出来る男になりたいものだ
仕事の出来る男は一味違うが、その「違う一味」を説明する事は難しい
「○○さんは仕事が出来るから、素敵」

こう女性が言うとき、彼女は何を持って「仕事が出来る」と判断しているのだろうか?

出張帰りの飛行機に乗った時の事である、その便の飛行機は満員で、座席は全て埋まっていた
旅行帰りの者、出張に向かう者、帰る者、何をやっているかわからん者
機内はさまざまな人でごった返していた

私の隣い座った30前後の会社員らしき男性もまた出張の途中らしき様子であった
小脇には書類袋、腕には背広の上着をかけていた
一方の手には小さなアタッシュケースを手にしている

「お、出来そうだ」
書類袋・脱いだ上着・ケース

出来る男の3点セットだ
出来る男は一味違う
その3点セットがビシッと決まっていた

「これでケースの中身がノートパソコンならば完璧なのだが・・・」

私の心配は杞憂であった
彼は私の横に座ると、やおらアタッシュケースからモバイルPCを取り出した
さすが出来る男、当然だ

彼は書類袋から新聞の1ページを取り出した
狭い機内だ、否が応でも目に入る

どうやらある業界にだけ出回る業界新聞という奴だ
日刊建設工業新聞
日刊木材新聞
日刊自動車新聞
・・・・

彼が手にしていたのは

「日本食糧新聞」だった

何しろ食糧新聞である、食料ではない
主食、我々日本人にとって最も基本的な食べ物だ
食糧が尽きては国は滅びるといっても過言ではない
ある意味これほど無くてはならない新聞はないだろう
やっぱり出来る男は目の付け所が違う
彼は食糧業界の人間ではないかも知れない


彼はその新聞に付箋紙を貼り付けてメモを書いていたり
ところどころにマーカーでチェックをしていた

やはり出来る男は違う、詳細にその記事を読み解いていた

何の業界に限らず、今一番重要な話題が一面に載るのは当然だ
食糧業界で一番重要な話題、それは日本で一番重要な話題だ
9.11総選挙など問題にならない

今我々が知っておかなくてはならないことがそこにはあるはずだ

その日の日本食糧新聞の一面はこうだった

「漬物業界は今、未曾有の□□□□!!」

□に彼は付箋を貼っていた
読めない
なんと書いてあるのだ?

「未曾有」
我々はよっぽどのことが無い限りこの言葉は使わない、いや使えない

未曾有(みぞう)今まで一度もなかったこと。きわめて珍しいこと。
(三省堂提供「大辞林 第二版」より)

こんな大変なことが起きているのだ

何が起きているのだろうか?
考えれば考えるほど気になって仕方が無い

おそらく我々が思いも付かなくとんでもない事が起きているのだ
国家機密だ
それを食糧新聞はスクープした

彼は彼自身の判断で、いかなる状況でも情報の取り扱いには細心の注意を払っているのだろう
飛行機の横に偶然座った男にでもこの情報はうかつには見せられない

出来る男は用意周到だ
やはり一味も二味も違う

私は現在の日本が抱える未曾有の大問題に心を痛めつつ家路に付いた
夕食はサバの塩焼きだったが、きゅうりの浅漬けも食卓に登っていた

あの彼も東京のどこかで漬物を食べているだろう
その味は普通のモノとは一味も二味も違うに違い無い
なぜなら彼は出来る男だからだ

出来る男は一味違う、そんな男は違いのわかる男に違い無い

出来る男に私はなりたい

35 魂の叫び

2005年08月24日 (水) 23:59 * 編集
news

新幹線の通路ドアの真上にニュースが流れるのは知っているだろう
そう あの右から左へ文字が流れるやつだ
「◇朝日新聞ニュース◇」
と右から流れる文字を拾い読みする

明らかに入力ミスだろうが、こういう文字が流れてきた

「KDDIと東京電力が通信分野で全面提携っすることを発表」

提携の後の「っ」は明らかに余計だが、それを指摘することはたやすい
しかし問題は列車の中で起きているのではなく、現場で起きているのだ
ここでいう現場とは実際のニュースの入力を行っている
コンピュータの前であろう

そこでは何が起きているのか?

おそらく入力ミスを犯した彼は野球部出身だ
しかも小中高大学と
足掛け10年以上野球部だったのではあるまいか

長年の野球部生活で培われたもの それは
「言葉使い」であろう

「ちわっす!」
「そうっす!」
「了解っす!」
「自分っす!」
「おざっす!」
「あざっす!」

独特の語尾を端折る言葉だ
野球部に限らず体育系部活全般に見受けられるが、
やはり王道は野球部だ

彼もまた野球部魂を持つ男である

野球部を引退しても魂は健在だ

彼は本当はこう書きたかったに違いない

「KDDIと東京電力が通信分野で全面提携っす!!」

彼は自分自信の理性は騙せても野球部魂は騙せなかった

私はその「っ」に学生時代、いや青春の全てを野球に捧げた
彼の魂の叫びを聞いた

部長が暴力事件を起こした野球部の部員はかわいそうだが、
野球部魂は不滅である

がんばって欲しいっす

36 地球博を見る

2005年08月23日 (火) 22:11 * 編集
地球博

たまには時事的なことも題材にしてみよう
そうだな〜(のび太効果)
「愛・地球博」ってのはどうか?

「愛・地球博」に何を見出すかは人それぞれだ
「参加者各々が地球博で見た事・聞いた事・感じた事を通じて
身近な問題から取り組んで欲しい」

主催者の願いだろう

私は地球博に行ったことはないが、メディアを通じて地球博を体験している
地球博は8月18日に入場者数が1500万人を突破したそうだ

500万人目の入場者が記念品を手にした記念写真がHPに掲載されている
お決まりの奴だ
私が問題としたいのはどうやって1500万人目を決めたのか?ではなく
1500万人目に至るまでの過程である

おそらく入場ゲートの前には毎日長蛇の列が出来ているだろう
ゲートはたくさんあるだろうが、そのどれかを誰かが通過したときに
高らかに音楽はなる

♪パ〜パラッパッパ〜!!おめでとうございます!!貴方が1500万人目の入場者です!!

よく考えて欲しい
何しろ1500万人目の記念入場者だ
セレモニーも馬鹿には出来ない、おそらく盛大だ
1000万人目は記念品としてダイヤモンドをもらったらしい
それでは1500万人目は車でももらわないと話にならないだろう
そして少なくとも数十人のスタッフが、このセレモニーに参加しているだろう

彼らは1500万人目の入場者がゲートを通過するまで周辺で待機しているのか?
まさか直前までどこかで隠れているわけでもあるまい
入場ゲートのすぐ近くに待機しているだろう
そうだとすればその光景はこういったものではないか?

「おっせ〜な〜、まだかよ〜1500万人目は〜!」
と暇をもてあましながらバイトはタバコをふかす
長蛇の列を作っている入場者はその言葉を耳にする
そして思う「俺に1500万人目が当たるかも」

「おい、そろそろか?」
「いえ〜まだあと1529人で〜す」
「そんなにかよ!」
バイトは文句をたれる
タバコはますます増える
期待した入場者は落胆する。俺じゃないのか・・と

「もうそろそろだろう?」
「そ〜ですね〜、あと18人です〜」
「よ〜し、じゃあカウントダウンでもするか!」

「17!」

「16!」

「15!」

・・・・・

とカウントダウンを始めたら大変だ

入場者はとたんに自分の前に並んでいる人数を数えだす
「おいおい、おれは1499万9999人目かよ!」と

彼はどういった行動に出るだろう
もちろん後ろの人に列を譲るだろう
「どうぞ、私の前に来てください」と
しかし譲られた方も簡単には応じない、このままこの位置をキープしていれば1500万人目だ
やすやすと譲る理由もない
「いえいえ、お構いなく」
「いえいえ、どうぞどうぞ」
「いえいえ」
「いえいえ」
ラチがあかない

このバトルはカウントが0になるまで繰り広げられる
譲り合うことにお互い譲らない

「3」

「2」

「1」

彼らの短くとも濃密な時間は終わりを告げる

1500万人目の入場者は最後まで譲らなかった
「やった!!1500万人目だ」

ファンファーレの準備だ



「あれ〜、すみません、間違えました、後3人です」








おい!!

かくしてまったく無防備だった人が車をもらい

最後までバトルを繰り広げた二人の努力は水泡に帰す
彼らは地球博どころではないだろう


何が間違ってたのか?
誰が悪かったのか?

そう、人数を数え間違えたバイトである

彼は確認することを怠った
確認する事、それは社会生活を営む上で最低限必要なことである


だがこの話は終わらない

「バカヤロウ!間違えやがって、確認しろよ!!」
「すみませ〜ん」
「大体、そんなタルい喋り方してるから間違えるんだ!!反省しろ!!」

もうお分かりであろう

悪いのはだれか?

そう「のび太」である

地球博を体験して私は再確認することができた

げに罪深きはのび太、その人である

のび太の罪はやはり重い

37 なんとも手厳しい言葉

2005年08月08日 (月) 22:58 * 編集
onnsenn

私が毎日チェックしている新聞記事がある
朝日新聞に掲載されているその記事の名前は

「名人戦〜挑戦者決定リーグ戦〜」の観戦記事だ

これは囲碁の名人というタイトルに挑戦する権利を獲得するための
リーグ戦なのだが、タイトルだけでは何の「名人」なのかさっぱり
解らない、またそれについての説明全くなされずに記事は進む
「一見さんはお断り」
張り紙が堂々と貼ってあるようなものだ
「帰れ帰れ!!、囲碁のルールも解らない奴に観戦記事なんか読む
資格はねえ!!」

頑固親父の店だ

当然のことながら私は囲碁をまったく知らない
知っているといえば白い石と黒い石を交互に盤に打っていくこと
だけだ
将棋は「先手」と「後手」だが囲碁はなんというのか
記事には「白」と「黒」としか書いていない
それはあんまりだ
せめて「白組」「黒組」にしてやらないか?

そんな私に名人戦を読む資格なぞありはしない
店ならつまみ出される事請け合いである
しかし私はひるまない
正に「石にかじりついても名人戦を読んでやる」
と思ったのだった

正確には忘れたが黒組が完全に優勢らしく、誰がみても黒組の勝ち
は明白だったはずだが黒はおそらく勝ちを確信して気を抜いていた
のだろう、気がつくといつの間にか白に形勢を逆転されていたのだ
った


そこに飛び込んできたのは思いもかけない解説者の言葉であった

「いやあ、黒は全くの温泉気分でしたね」

「温泉気分」
ひどい、これはひどい
心身共に温泉ににつかっているというのだ
ぬるま湯ではない
温泉だ
日ごろの疲れを癒す最高の場所
せわしない日常から己を解放し、日頃の疲れを慈しみ、
来るべき日常という名の戦いの場に戻る前のほんのひと時
そこにどっぷりつかっているというのだ
温泉から挙がれば山海の妙味が待っている
もちろん一杯目はビールだ、発泡酒ではいけない

戦いの真っ最中なのに「温泉気分」
これほどまでに手厳しい言葉があるか

卑しくも名人戦の挑戦者決定リーグ戦である
名人に挑戦しようかというものがこれではいけない
戦う前に負けである

考えているがいい
あなたが仕事で部長に呼ばれるとする
「何だこの企画書は!!温泉気分で仕事すんじゃねえ!!」
そんなことを言われたらたまったもんじゃない

「温泉気分」

そういうことなのだ、戦いの場で気を緩めることは「死」を意味
するのではない

「温泉気分」と指摘される事を意味するのだ
そしてそれは「先輩、どこの温泉ですか?」とわけのわからない事
を後輩に質問されてしまうことも意味している
目も当てられない


願わくば、その温泉がインチキ温泉でなく、本当の温泉であることを
祈るばかりだ


38 それは考えすぎというものだ

2005年08月04日 (木) 21:15 * 編集


その日は「ちょっと考えすぎてみようかな」と思ったのだった
変な日本語ではない、普段の生活で「それはちょっと考えすぎだろう」
と言われることはよくある、しかし自発的に考えすぎることはなかなか難しいものだ

「山本は何で山本か?」
は考えすぎではない、それは「意味のない考えごと」だ
考えすぎとはちと違うなぁ

・・・と思いをめぐらせていると
TVで狂牛病のニュースをやっていた
BSE問題でアメリカからの牛肉輸入がストップして吉野家をはじめ
牛丼屋が軒並み牛丼メニューを豚丼に変えているらしい
特に吉野家は長年続いたタレが途絶えるということで大変らしい

・・・とTVを何気なく見ていた時だった

「まてよ、牛肉より、豚肉の方がビタミン(AかBか何かは知らない)
が豊富だから(多分)日本人は今までよりほんのちょっと健康になる
んじゃないか?」

考えすぎだ、確かに考えすぎている、しかもほんのちょっと
私が求めていたのはまさにこういうことだった

喜び勇んで私は10年来の友人にこのことをつげた
かれも確かにそれは考えすぎだという同意をしてくれたが

「でもさあ、今年の夏は台風がたくさん来て野菜が軒並み不作だった
じゃん、ということは日本人のビタミンの摂取量は減るからほんの
ちょっと不健康になるんじゃないの?」

考えすぎだ、これもまたちょっと考えすぎだ。思わず言ってしまいそうだぞ
「それはちょっと考えすぎではないか?」
ということは乱暴に言えば、日本人の健康は豚肉でプラス、野菜でマイナス
±Oなのか!!


・・・とここまで書いている私の中にはある一つの思いが生まれている
「あれ?このネタ始めは面白いと思ったが、いざ書くと面白くないな」
やはりネタはこねくり回すと面白みも出てしまうのだろう

どうもすみませんでした

こんな終わり方をするブログもなかなかあるまい
いやあるかもしれない

それは考えすぎというものだ






39 そして新幹線は行く

2005年08月01日 (月) 22:44 * 編集


子供は無限の可能性を持っている
それはすばらしいことだ

子供と接すると自分が齢を重ねていかに頭が固くなっているか
が身にしみる

「ロジカルシンキング?、それがどうした」

否定することすら子供はしない
子供はそれほど何からも束縛されていないからだ

彼女が私の隣に座ったのは私が新幹線に乗った次の駅だった
3歳前後の女の子、かわいい盛りだ、
正確にいうとその女の子はおじいさんらしき男性の膝の上に乗
っている。つまり私の隣に座ったのは初老の男性で、女の子は
その男性の膝の上に乗っているわけだ

しばらくすると彼女は新幹線に備え付けの雑誌を開き始めた
その雑誌には「マンモス特集」よろしくマンモスの化石、牙、
足跡の写真とマンモスの想像図
が乗っていた

彼女はマンモスを「サイ! サイ!」と叫んで喜んでいる
「サイじゃないよ、マンモスだよ。マンモス、解る?」
おじいさんがどんなに言おうと女の子は一向に気にしない
「サイ!サイ!」と呼んでいた

ほほえましい光景だ

彼女は次にマンモスの牙を指差した
「しっぽ!!しっぽ!!」
マンモスの牙は長い
確かにしっぽの化石と彼女は言うのも無理はないが
マンモスのしっぽはそんなに長くない
「マンモスのしっぽは長くないよ、お尻についてるしっぽ?」
「ううん、頭のしっぽ」
頭にしっぽなんかないだろう!と突っ込みたくなる私をよそに、
彼女は涼しい顔だ
彼女には見えるのだ、頭のしっぽが。皮肉っているのではない、
本当にみえるのだろう
次に彼女はもう一つの牙を指差して

「サイのちんちん!!ちんちん!!」と叫びだした
女の子が大声で叫びだしたのでおじいさんは
「だめだよ、そんなこと言っちゃ!」とたしなめても彼女はお構いなしだ
「ちんちん!サイのちんちん!」と喜んでいる
子供の無邪気さには勝てない、そう勝てるわけがないのだ

最後に彼女はマンモスの化石全体を指差して
「サイのヒグギグ」といいだした

ヒグギグ、それは何だ?

私の困惑をよそに彼女は続ける
「ヒグギグ!ヒグギグ!」
喜んでいる、かなり喜んでいる


化石のことをいっているのか?
おじいさんはさじを投げたらしく、ヒグギグが何を言っているのか訊こうともしない

彼女は次のページを開いていた
時計の通信販売のページだ

ここでも「ヒグギグ!ヒグギグ!」と叫んでいる
ヒグギグ≒化石 私の仮説は一瞬にして覆された

ますます喜んでいる女の子
完全にさじを投げたおじいさん
隣で澄ました顔をしているが困惑している俺

なんだこの光景は?
新幹線は行く

もう一度心の中で問いかける
ヒグギグってなんだ?

ヒグギグはヒグギグだ
それ以外の何者でもない
それでいいだろう
もう勘弁してくれ

そして新幹線は行く
 

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